どうぶつのわ

どうぶつのわ

院長が小動物・エキゾチックアニマルのさまざまな症例をご紹介します。

春の健康診断キャンペーンのお知らせ

 

 

フィラリア、狂犬病、ワクチンの時期に合わせて、

春の健康診断キャンペーンを始めましたのでお知らせします。

 

 


 

 

 

 

フィラリアの検査と血液検査を同時に行うので、

ワンちゃん本人への負担が少なくて済みます。

 

 

 

 

 

健康な状態の時の血液検査の値を知っておくことは重要です。

 

 

具合が悪くなったときの血液検査の値と比較することで、

病気の状態を正確に把握することができます。

 

 

 

 

また、健康に見える子でも高齢の子は病気を隠し持っている可能性があります。

 

 

 

病気の早期発見をすることで早期治療につながります。

 

 

 

この機会に一度、血液検査をされてみてはいかがでしょうか。

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副腎皮質腺腫のイヌの1例    熊本市 東区

 

今回は、他院で治療が困難ということで当院を受診された患者さんについて紹介したいと思います。

 

 

チワワ 10歳齢 避妊メス

元気・食欲にムラがあるとのことで他院を受診されました

超音波検査にて副腎腫瘤を認めたが治療困難とのことで、

精査希望で当院を受診されました

 

 

 

当院でも超音波検査を行ったところ左の副腎という臓器が

10mmほどに腫大していました(正常値は6mm程)

 

 

 

 

副腎はホルモンを分泌する臓器です。

ここが腫大しているということはホルモンを過剰に分泌し、

全身状態に影響を与えている可能性があります。

 

 

 

コルチゾールというホルモンの値を測定したところ

腫大した副腎の影響で

クッシング症候群という病気を起こしていることが分かりました。

 

 

 

この検査をACTH刺激試験と言います。

刺激前 10.2 ug/dl   (正常値:1.0-6.0 ug/dl)

刺激後 30 ug/dl以上    (正常値:8.0-18.0 ug/dl)

 

 

 

 

 

腫瘤の精査、転移のチェックのためにCT検査を行いました。

 

 

赤い矢印が腫大した副腎です。

後大静脈、後大動脈、腎静脈の近くに

副腎が接していることがわかります。

 

 

 

副腎腫瘤

↑クリックしていただくと腫瘤の3D画像が出てきます。

画面下の方にあるマメのような形をしたものが副腎腫瘤です。

 

 

 

 

 

 

 

手術適応と判断し手術を行いました。

 

 

 

 

 

 

(以下、手術の画像が出てきます。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

青丸の中心が腫大した副腎です。

 

 

 

 

 

特殊な器具を使用し、血管から腫瘤を剥離していきました。

 

手術は無事成功し、元気に退院してくれました。

 

 

摘出した副腎腫瘤

 

 

 

 

 

摘出した腫瘤は副腎皮質腺腫と診断されました。

 

副腎腫瘍の治療方法は外科的切除が第一選択です。

 

 

 

良性腫瘍である副腎腺腫はもちろん、

悪性腫瘍である副腎腺癌、褐色細胞腫

であっても外科的切除によって症状の改善、

生存期間の延長が望めます。

また内科治療の必要も無くなります。

 

 

 

 

今回の患者さんは取り切れているため予後は良好と考えられ、

今も元気に過ごしてくれています。

 

 

 

 

 

 

 

副腎腫瘍は早期発見、早期診断、綿密な術前術後計画が必要です。

今回は早期発見であったため無事、手術を終えることができたと思います。

 

 

 

 

 

 

 

特殊な技術、機材が必要な場合もできる限り対応していこうと思います。

また、当院で対応が難しく、

より専門的な技術、設備が必要な場合は

大学病院や専門施設への紹介を責任持って行います。

 

 

 

 

大きな手術でしたが、元気に退院する姿を見せてくれると

こっちが力をもらったような気がします。

ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

参考文献

 

 

犬の腫瘍

small animal clinical oncology 4th

副腎腫瘍の診断と治療 -最新の知見をもとに-  吉田、浅野ら著

 

 

 

 

文責 獣医師 村端

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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第14回日本臨床獣医学フォーラム九州地区大会に参加しました

2015年3月8日 福岡で開催された

第14回 日本臨床獣医学フォーラム九州地区大会に参加しました

 

 

 

 

http://www.jbvp.org

 

 

 

 

 

当院からは

獣医師 院長、中尾、村端

看護師 合志婦長、大野が参加しました。

 

 

 

 

 

瀬戸口先生による

《筋・骨格系腫瘍の診断における画像診断の活用》という講演では

実際の症例を紹介されながら、超音波検査やCT検査の有用性、必要性について

話を聞くことができ、大変勉強になりました。

 

 

 

 

ペットの高齢化に伴い、腫瘍性疾患が増えています。

 

 

 

 

 

 

ごくわずかな体調の変化が、

病気のサインかもしれません。

 

体調の変化に気づかれたら早めに病院に連れて来ていただくことが、

早期発見・早期治療につながるかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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第11回日本獣医内科学アカデミー学術大会に参加しました

2月21、22日に横浜で開催された、

第11回日本獣医内科学アカデミーに院長、村端が参加してきました。

獣医内科学アカデミー http://www.jcvim.org

 

 

 

 

当院からはエキゾチック部門での症例発表を行いました。

 

 

 

 

 

国内の著名なエキゾチック専門の先生方の前での発表は緊張しました。

 

 

貴重な意見をいただき、1つレベルアップできたように感じました。

 

 

 

 

発表後は他の先生の症例報告を聞いたり、

講演を聞いたりと大変充実した2日間でした。

 

 

 

また、学生時代・研修医時代の友達と会うことができて

いい刺激をもらいました。

これも学会の楽しみの1つです。

 

 

 

 

 

獣医療は日進月歩。

勉強をするためには自分で教科書、文献を読んだり、

学会に参加したりと自分から学んでいく姿勢がなければ

浦島太郎になってしまいます。

 

 

 

今回の学会も非常に勉強になりました。

学会期間中、獣医師2人が病院を不在にしてしまい

大変ご迷惑をおかけしました。

学んだことを日々の診療に生かし、飼い主様、大切な家族の一員に

少しでも還元できればと思っています。

 

 

 

 

 

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健康診断キャンペーンのお知らせ

当院にて、冬の健康診断キャンペーンを始めましたのでお知らせします。

冬の健康診断キャンペーン キャンペーン価格

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奇形腫のグリーン・イグアナの1例    熊本 山鹿市

今回はエキゾチックアニマルの症例紹介です。

 

エキゾチックアニマルとはイヌ、ネコ以外の動物のことを言います。

 

 

当院ではエキゾチックアニマルの診察も得意としており、

ホ乳類ではウサギ、フェレット、ハムスターなどの

小型ホ乳類から

鳥類、爬虫類まで幅広く診察しています。

 

 

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脾臓血管肉腫のイヌの1例    熊本 上益城郡

脾臓の血管肉腫は非常に悪性度の高い腫瘍です。

脾臓にできる腫瘍の45〜51%の割合で発生し、

大部分は中高齢に発生します。

 

 

 

好発犬種としてジャーマン・シェパード、

ゴールデン・レトリーバー、

ラブラドール・レトリーバーが

知られています。

 

転移部位として肝臓、大網、心臓などが知られています。

 

 

 

 

検査として、レントゲン検査、超音波検査が用いられます。

しかし、レントゲン検査、超音波検査、開腹時の肉眼所見で

診断をすることはできず、摘出して病理検査に出すことでしか

確定診断することはできません。

 

 

 

 

また術中術後の合併症として不整脈、

DIC(播種性血管内凝固)が起る非常に危険な腫瘍です。

 

 

 

治療法として外科的治療が第1選択となります。

 

 

 

 

 

G・レトリーバー 避妊メス 11歳齢

1週間ほど前から元気食欲がないとのことで

他院を受診されました。

 

 

 

(以降、手術写真などが出てきます。了解いただいたかたのみご覧下さい。)

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炎症性ポリープの悪性転化が疑われる直腸腺癌を粘膜プルスルーにより切除した犬の1例  熊本市 西区

近年、国内のミニチュア・ダックスフントにおいて

炎症性結直腸ポリープが好発することが報告されています。

中高齢の雄のミニチュア・ダックスフントに好発し、

症状として血便、しぶり、軟便、下痢、肛門からの

ポリープの脱出などが見られます。

治療には免疫抑制剤が効果的だと報告されています。

 

 

 

症例

ミニチュア・ダックスフント 雄
11歳齢

 

便に血が混ざっている。との主訴で来院されました。

直腸検査を行い、肛門から数cmのところに腫瘤が

見つかりました。

(このあと、手術中の写真などが出てきます。了解いただいた方のみご覧ください)

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ワンちゃんのかゆみについて

ワンちゃんが体をかゆがる原因として、皮膚に住むダニ、ノミ、細菌、カビ、ホルモン、アレルギーなどが挙げられます。それぞれ原因を見つけ治療する必要がありますが、今回はその中でもアレルギー性皮膚炎についてのお話です。

 

そもそもアレルギー性皮膚炎は、食べ物による食物アレルギーと環境中の物質による環境性アレルギー性皮膚炎の2つに大別されます。

 

食物アレルギーは顔、特に口まわりに出やすく、食事の直後に症状が出る事も数日経ってから出る事もあります。また環境性アレルギー性皮膚炎は、耳まわり・首・おなか・内股など、床や地面と接触しやすいところに出る事が多いのが特徴です。

食物アレルギーは、いつものフードをアレルギー対応の物に変える、おやつを変えるなどの食生活の見直しが必要となります。一方、環境性アレルギー性皮膚炎に対しては、薬の内服や生活環境の改善のほか、病院に1日お預かりして行う薬浴があります。

 

この薬浴について、ご紹介したいと思います。

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乳腺腫瘍のネコの1例   (熊本 中央区)

乳腺腫瘍はネコに発生する腫瘍の中で3番目に起りやすい

腫瘍です。

 

 

 

好発年齢は10〜12歳とされており、

ドメスティック・ショートヘアや

シャム猫が好発種として知られています。

 

 

 

85〜95%が悪性の腫瘍です。

 

 

(以降、手術の写真などが出てきます)

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